めくるめく恋心

家に帰って千代さんに声を掛けて二階へ駆け上がった。直行する部屋は一つしかない。


「うーちゃん!!」


ノックもせずにうーちゃんの部屋に入ると、呆れた顔のうーちゃんが出迎えてくれた。


「お帰り。 んで? その顔の理由は?」

「抱き付いてもいい!?」

「はいはい、どうぞ。」


どうしようもない感情をぶつける様にうーちゃんに正面からギュッと抱き付いた。胸に顔を埋めた私の頭にうーちゃんの手が触れた。クシャッとしながら頭を撫でるのはうーちゃんの癖だ。


「っ、千里と別れた……。」

「後悔してんの?」


私は頭を左右に振った。


「言う方もつれぇけど、相手のがもっとつれぇんだからな。 泣くのは今だけにしろよ。 いいな?」

「っ……。」


頷くと、頭をポンポンっと二回軽く叩かれた。


「きーちゃんには、言わないで……自分の口から伝えたいから……。」

「あぁ、分かった。」