愛が言っている意味は何となく分かる。お互い遊びの関係を望んでそういう関係になったはずが、面倒くさいくらいこじれる事がある。その原因は大抵相手の女のせいだ。いくら見た目がそこそこタイプでも、別に付き合いたいと思わなかったから体だけの関係を選んだのに、一発やっただけで彼女面されんのは全く持って迷惑だ。


「今いい感じの男とかいないわけ?」

「は? 恭平には関係ないじゃん。」


ぶすくれた愛は俺たちの前を一人で歩き始めた。

_何であいつ怒ってんの? 生理中?


「女って訳わかんねー。」

「お前が馬鹿なだけだろ。」

「は? お前まで何だよ。 ここに心ちゃんが居てくれたら味方になってくれるのになー。」


_そもそも心ちゃんがこの場にいたら、こんな話題になってないか。

俺の中で心ちゃんは女の子で、別に意識してるわけじゃないけど、下ネタとか女関係の話しはしない。心ちゃんの前でそんな話をしたら引かれそうだ。


「心ちゃんって昔からあんな感じなの?」

「あいつは基本ガキの頃から変わんねぇよ。」

「へー、んじゃ昔からモテたんだろうね。」

「知らね。 そうだとしても早瀬の奴がガードしてたんじゃねぇの?」

「あり得るー。 じゃなきゃあんな鈍くなんないよね。 無防備っていうか何て言うか、目が離せない感じ? そこも可愛いんだけどね。」


最近は右京の過保護が移ったのか、俺まで心ちゃんに対して過保護になってしまう時がある。