めくるめく恋心

涼花さんの指先にはソファーで寛ぎながらビールを飲んでいる男性がいた。頭を軽く下げると、司さんも同じ様に頭を下げてくれた。


「だぁぁぁ!! ソータだぁぁぁ!! どっかにソータみたいな男いないかな〜。 もーちょーイケメン!!」


好美さんは「顔で選ぶからろくな男と付き合えないんだよ!!」と周りから総突っ込みを受けている。

アパレルのCMに映っている蒼汰君。雑誌がメインで映像の仕事はあまりしてないって言ってたから、テレビで見かけるのは珍しい。

_ん? え!?


「どうしたの?」


食い入るように画面を見ていたら、千里に声を掛けられた。

_もう次のCMが流れていて確認できないけど、たぶんさっきのはきーちゃんだった。 今は見たくなかったかも……。


「彼女ちゃんももしかして蒼汰ファン〜?」

「え!? 違います!! 従弟……って、ちょっとすみません。」


ズボンのポケットに入れていたスマホが震えて画面を見て驚いた。

_凄いタイミング……。


「もしも……」

「こっこちゃぁぁぁん!!」


蒼汰君からの着信だったのに、電話に出るときーちゃんの大きな声が耳元に響いた。あまりの大音量に思わずスマホを耳から離してしまった。