めくるめく恋心

千里の部屋に入ったはいいけど、落ち着かない。

_どこに座れば!?

迷った挙句、床に座った。落ち着かなくてつい正座で座ってしまった。

_私ってばなにやってんだろ。

手に持っていたスマホが震えて焦って掌からずり落ちてしまった。拾おうとして手が止まった。


「……もしもし?」

「あ! ココちゃんー? 今日帰ってこないの?」

「あ、うん。 明日帰るよ。 きーちゃんはお家に居るの?」

「帰ってきたけどココちゃんいないなら遊び行ってくる。」

「そっか……だ……。」

「ココちゃん?」


_「誰と?」なんて私に聞く資格ない。 もしかして奈々子ちゃん? そんな事を思う資格も私にはない。


「あ、えっと、行ってらっしゃい。 危ない事しちゃダメだよ?」

「分かってるよ。 ココちゃんも変な事しちゃダメだよ?」

「変な事って何!?」

「あはは、今やらしー事考えたっしょ? ココちゃんのエッチ〜。」

「きーちゃん!!」


きーちゃんは笑いながら「また連絡する。」と言って電話を切ってしまった。スマホを握りしめたままその場にゴロンと横になった。胸がざわつく。目をつぶってもつぶらなくても、きーちゃんの笑顔が浮かぶ。