試合が終わり、休憩時間になった。試合と言っても本格的なものじゃないからか、元気の有り余っている恭平がうーちゃんに絡んでいる。

_本当に仲良し。

元からしっかりしている愛だけど、マネージャーの時は更にテキパキしている。あの身のこなしと要領の良さが羨ましい。


「心!! そんなとこにいねぇで下で見れば?」

「あれ!? 心ちゃんいたの!? そーだよ、下にいなよぉー!!」


_うーちゃん、私が居る事気付いてたんだ。

背中にも目がついてるんじゃ……と疑いたくなるくらいよく見てる。


「じゃあ下にお邪魔するー!!」


みんながいなくなるわけじゃないけど、何故か下に向かう足は急ぎ足だった。


「高尾先輩待ちでしょ?」

「うん、そうだよ。 サッカー部の練習見てたんだけど、ずっと立ってるのきつくなっちゃって……。」

「確かに立ちっぱはキツイわ。 それにファンの子の目も凄いんじゃん?」

「そうなんだよねー。 慣れたとはいえ気持ちのいいものじゃないし、ここにいる方が落ち着く。」

「好きなだけここにいなよ。 でもボールには気を付けてね。」

「うん、邪魔にならない様に隅っこに居るね。」


休憩の合間愛と少し話をして、練習の邪魔にならない様に隅っこに移動した。

ボールが跳ねる度に振動が伝わってくる。これも好きだったりする。これに関してもうーちゃんからは『変な奴。』と言われた。