みんなの興味津々な目に圧倒された。


「さっきニューヨークって聞こえたんだけど、どのくらい住んでたの?」

「えっと、二年は......」

「彼氏って外国人?」

「彼氏はいな......」

「え!? 居ないの!? 見えなぁい!!」


いろんな人から矢継ぎ早に質問攻めをされ、誰が声を掛けてくれてるのかよく分からない。とにかく目が回る。

_私にどうしろと!?


「ちょっと! 心が困ってるじゃん!!」


愛の言葉にみんな揃って「ごめ〜ん」と言ってくれたが、みんなの迫力に押され気味な私は首を横に振るしかできなかった。


「邪魔」


低く響いた聞きなれた声。


「し、篠宮(しのみや)君!?」


驚いた顔をした女の子たちは一斉に散っていった。急に静かになって唖然とした。