聖園学園文化祭二日目、春姫の教室に行くとキョロキョロと落ち着きのない吉良が居た。


「あいつ大丈夫かよ?」

「あはは、そろそろ心さんが来る時間だし、落ち着かないんじゃない?」


春姫に案内された席に座ると、呼んでもねぇのに周りに女どもが座った。全員顔は覚えてるけど、名前が出てこない。


「蒼汰一人なの?」

「連れ待ってんの。」

「そうなの? 蒼汰と同じくらいイケメン?」


_何だその質問。

半ば呆れながらも「違う。」と答えた。


「じゃあ可愛い系?」


_しつこい。


「可愛い系で綺麗系な女の子と……」

「え!? もしかして彼女!?」

「やだぁ!! いつの間に彼女できたの!?」


_人の話しは最後まで聞けっつーの。


「ちょっと、ちょっと!! ココちゃんに害が及ぶ様な言い方してんじゃねーよ!!」


_さすが吉良。 ココちゃんに関する事には地獄耳。