めくるめく恋心

「私も一緒に回ってもいいですかぁ?」

「ダメに決まってんじゃん!!」

「吉良じゃなくて私は心ちゃんに聞いてるの!!」


私なら断れないって分かってるんだ。

_この子賢い。


「奈々子お前ね、ワガママ言ってんな。」

「蒼汰にも聞いてないー!! ね! 心ちゃん、いいでしょ?」


_この気まずい雰囲気本当にヤダ。

こんなにゴタゴタしてたんじゃ、自分の気持ちを整理しようにもできない。

_この状況で「ダメ。」なんて言う選択肢ないじゃない。


「ココ。」


口を開きかけた時、名前を呼ばれた。顔を向けると入り口に秋ちゃんが立っていた。


「ちょっといい?」

「あ、えっと……。」

「ここは俺がどうにかしとくから、行ってきていいよ。」


蒼汰君に「ごめん。」と言って教室を出た。その時何故だかきーちゃんの顔を見る事が出来なかった。

この場から解放された事でホッとする気持ちもあるけど、不安な気持ちもあった。グズグズしている自分が本当嫌になる。