「そうだね。 千代と出会えた事は本当に幸運な事だったと今でも思うよ。」


冗談を言うような口調で言う千代さんに、真面目な口調で言った昭人さん。顔を赤くして照れる千代さん。何故だか私の頬まで熱くなった。

_昭人さんって確か海外生まれで大学まであっちだったんだよね? だからこんなセリフをサラッと言えちゃうのかな?


「ただいま。」

「おかえりー。」


そこにタイミング良いのか悪いのか、うーちゃんが帰ってきた。


「お、おかえり! 今ご飯の準備するから!!」


慌ててキッチンに行く千代さんの後姿を見て、昭人さんは微笑んだ。昭人さんの千代さんへの愛情が私にも伝わってくる。

うーちゃんは気にする様子もなく、直ぐにリビングから出て行った。


「心ちゃんは彼氏とはどうなの? 順調?」

「順調だよぉ。」

「それで、その、なんだ……どこまで、進んでるの……かな?」


段々声が小さくなっていく昭人さん。まさかそんな事聞かれるとは思っていなくて、顔から火が出そうなくらい恥ずかしくなった。


「パ、パパから探る様に頼まれたんでしょ!? ど、ど、どこまでって! 普通のお付き合いだよ!! お、お休みなさい!!」


あまりの恥ずかしさに耐えられなくなって、リビングから逃げる様に飛び出した。まだエッチはしてない仲だけど、それでも改めて人に聞かれると恥ずかしい。