めくるめく恋心

病院について、きーちゃんのいる部屋を聞いて急いで向かった。言われた病室につきノックをするのも忘れて勢いよくドアを開けた。


「きーちゃん！！」

「ココちゃん！？」


みんなに囲まれているきーちゃんはベッドに横になっていた。

＿きーちゃんだ……っ。

きーちゃんに駆け寄ってそのままガバっと抱き付いた。横になっているきーちゃんの上で子供みたいにワンワン泣いてしまった。


「事故って聞いてっ、じんばいっじたんだがらねー！！」

「ココちゃん……心配かけてごめん。　来てくれてありがとう。」

「お前が事故ったって聞いて、心の奴今にもぶっ倒れそうな顔してたんだからな。」

「右京も来てくれてありがと。　事故って言っても、軽い脳震盪と右手首骨折しただけだよ。」

「私のせいなんです！　ボーっとしてて階段踏み外しちゃって、その時に吉良が助けてくれて……本当にすみません！！」


うーちゃんにと千代さんに頭を下げている女の子、見覚えがあった。海に行った時にずっときーちゃんにべったりくっついていた子だ。


「たまたま近くに居たから咄嗟に体が動いただけだし、条件反射っつーか、奈々子（ななこ）のせいじゃないから気にしなくていいよ。」

「私のせいだよ！！　だから右手首の骨折が治るまで私がお世話する！！」

「は？」