靴箱についた頃には涙は治まっていた。けど泣いたせいで鼻が詰まっている。
「愛、ごめんね……部活中なのに……。」
「何言ってんの。 今はそんな事気にしなくていいんだって。 それより吉良が事故って……。」
「私もよく分かんないんだけど、蒼汰君が電話くれて……また大切な人を喪うかもしれないって思うと怖くて……。」
「まだ分かんないじゃん! いい方向に考えようよ!! ね?」
「うん……っ。」
靴に履き替えて愛に励まされていると、うーちゃんが走ってきた。
「悪い、待たせた。」
首を横に振ると、頭をクシャッと撫でられた。
うーちゃんは靴を履くと私の手をギュッと握った。
「愛、悪かったな。 助かった、サンキュ。」
「あたしの事はいいから早く病院に行って! 出来たらでいいから連絡頂戴!!」
「分かった。」
うーちゃんと手をつないだまま急いで学校を出た。
スマホを見ると蒼汰君からメールが届いていて、病院名が書かれていた。それをうーちゃんに見せた。
大通りでタクシーを捕まえて、二人で乗り込んだ。タクシーの中で落ち着きのない私の手を、うーちゃんはずっと握ってくれている。不安なのはうーちゃんだって同じなんだと思った。私もうーちゃんの手を強く握り返した。
「愛、ごめんね……部活中なのに……。」
「何言ってんの。 今はそんな事気にしなくていいんだって。 それより吉良が事故って……。」
「私もよく分かんないんだけど、蒼汰君が電話くれて……また大切な人を喪うかもしれないって思うと怖くて……。」
「まだ分かんないじゃん! いい方向に考えようよ!! ね?」
「うん……っ。」
靴に履き替えて愛に励まされていると、うーちゃんが走ってきた。
「悪い、待たせた。」
首を横に振ると、頭をクシャッと撫でられた。
うーちゃんは靴を履くと私の手をギュッと握った。
「愛、悪かったな。 助かった、サンキュ。」
「あたしの事はいいから早く病院に行って! 出来たらでいいから連絡頂戴!!」
「分かった。」
うーちゃんと手をつないだまま急いで学校を出た。
スマホを見ると蒼汰君からメールが届いていて、病院名が書かれていた。それをうーちゃんに見せた。
大通りでタクシーを捕まえて、二人で乗り込んだ。タクシーの中で落ち着きのない私の手を、うーちゃんはずっと握ってくれている。不安なのはうーちゃんだって同じなんだと思った。私もうーちゃんの手を強く握り返した。


