めくるめく恋心

持田さんに一言断りを入れて、私は教室を出た。

作業に集中してて時間の事なんてすっかり忘れてたけど、もうお昼になっていた。私は走って学食に向かった。

_あ! 居た!!


「うーちゃんっ!!」

「っ!?」


学食の自販機前に居たうーちゃんの背中に飛び乗った。うーちゃんの首に腕を回し、無理矢理おんぶの体勢になった。


「見て見て! 文化祭の衣装!」

「落ち着け。 これじゃ見れねぇだろ。」

「あ、そっか。 そうだよね。 えへへ……ごめん。」


楽しくなっちゃって、自分でも分かるくらい可笑しなテンションだ。


「ココ、パンツ見えんぞ。」

「え!? 嘘!?」


うーちゃんの背中から降りようとしたらそう言われて、慌ててスカートを後ろ手で押さえた。

_今ココって言わなかった!? ってかヤバイ!!

咄嗟に両手でスカートを押さえたからバランスを崩して体が後ろに傾いた。倒れる覚悟をしてギュッと目をつぶったけど、一向に痛みを感じなかった。


「あんまりヒヤヒヤさせないでよね。」

「え……え!? しゅっ、しゅーちゃん!?」