うーちゃんは私に周りに気を遣い過ぎだって言うけど、うーちゃんだって人の事言えないと思う。


「ストレス発散したくなったら言ってよね。 とことん付き合うから。」

「言ったな? マジで付き合えよ。」

「絶対付き合うよ!」


いつも付き合わせてばかりだから、たまには私もうーちゃんの役に立ちたい。逆に迷惑をかけてしまいそうな気がしないでもないけど……。


「それよりお前は本当に大丈夫なのか?」


_ほら、また人の心配してる。

そう思いながらも、つい甘えて話しちゃうんだけどね。


「自分がどうしたらいいか分かんないんだよね。 秋ちゃんを含めての幼馴染三人とまた昔みたいにワイワイやりたいって思うけど、千里の事も大事で……でも千里の事を思うと秋ちゃんとは関わらない方がいいんだろうなって思うんだ。 欲張りだよね……。」

「いーんじゃねぇの? 自分にとって必要かそうじゃないかは気付いたらハッキリしてるもんだろ。 悩んでる内は決めらんねぇよ。 幼馴染でも関係が終わる時は終わるし、高尾先輩とだって早瀬の事関係なく終わるかもしんねぇだろ? 選択を迫られた時に決めればいい。」

「うーちゃんって大人だよね。 同じ高校二年生とは思えない。」

「ばーか。 お前がグダグダ考え過ぎなんだよ。」


こめかみを軽く指で弾かれ、仕返ししようとしたらヒョイっと避けられた。身長差もあって上手く交わされるから、何度やっても当たらない。うーちゃんは笑って走り出し、私も笑いながら追いかけた。