「右京にー!?」

「今ご飯ちゅーなんだけど?」

「てめぇの都合なんて聞いてねぇんだよ。」


カチンときた。

立ち上がって右京と睨み合いになると、蒼汰が間に割って入ってきた。


「ちょっと!ちょっと!! こんなとこで兄弟喧嘩とかマジ止めてって!!」

「え!? 吉良のお兄ちゃんなの!?」


周りが段々と騒がしくなってきて、余計イラつきが増す。何もかもがうざくてしょうがない。


「さっさと終わらせてよね。」


俺たちは学食を出た所で向かい合った。こんなに不機嫌な右京を久しぶりに見た。


「で? ご用件は?」

「海に行った日、何で心を一人で帰した?」


_は? そんな事でわざわざ来たわけ? マジ意味わかんねーし。


「一人で大丈夫って言って急に帰ったのココちゃんだけど?」

「ちょっと前のお前だったら、無理矢理にでも送ってったんじゃねーのか?」

「さっきから何が言いたいわけ? っつーか、一人で帰しただけでここまで詰められる意味がわか……」

「帰りに男に襲われた。」