めくるめく恋心

放課後になり、先にHRが終わったうーちゃんが教室まで迎えに来てくれた。うーちゃん、愛、恭平と一緒に靴箱へ向かった。


「みんなは部活だよね?」

「基本放課後はそうだねー。 ってかさ、心もマネやんない?」

「心ちゃんがマネやってくれたら俺チョー頑張れんだけど〜!!」

「んー……考えとくよ。」


マネージャーか……楽しそうだけど、バイトとかもしてみたいんだよね。高校生になったらやってみたいって思ってたし。

靴を履いて校舎を出た所でみんなと別れて、私は一人門へ向かって歩いた。


「うわっ!?」


突然腕を掴まれて振り返ると、うーちゃんが居た。


「ビックリしたー! どうしたの?」

「今日行くんだろ?」

「うん。」

「何かあったら直ぐ連絡しろよ。」

「ポストに手紙入れて、周りを少し歩いて回るだけだから大丈夫だよ。 よく知ってる場所だし迷子にはならないって。」

「そういう心配してんじゃねぇよ。 まっ、とにかく連絡忘れんなよ。」

「うん、分かった。 うーちゃん、いつもありがとう。 部活頑張ってね。」

「おー。」


心配性なうーちゃんと別れて私はゆっくり歩いて駅に向かった。朝通った道だけど、一人で歩いていると不思議と違って見えた。