めくるめく恋心

水を飲みながら海を眺めた。

海で楽しそうに笑うきーちゃんを見つけて胸がズキズキした。


「吉良とはまだ険悪なの?」

「……仲直り出来る気がしません。」

「嫌じゃなかったら喧嘩の原因聞いてもいい?」


別に隠すことではないので簡単に話をすると、葉山さんもみんなと同じような反応だった。


「吉良の気持ちも分からんでもないけどな。 手っ取り早く仲直りしたいなら彼氏と別れるのが一番だろうね。」

「そんな理由で別れるなんて嫌ですよ。」

「そりゃそうだ。」


きーちゃんと仲直りはしたいけど、仲直りするために別れられるくらいの気持ちで千里と付き合ってるわけじゃない。


「吉良にとって一番身近な女の子は心ちゃんで、理想だったんじゃないかな? 心ちゃんからすりゃ勝手な話だろうけど、心ちゃんが昔の想いを断ち切って他に目を向けた事に対して、裏切られたって気持ちがあるんじゃないかな、と思うよ。」

「辛い恋をひたすらし続けられる程私は強くないです。」

「恋なんて基本タイミングだと思うよ? 好き同士だからって付き合えるわけでもないし、付き合ったからって上手くいくとは限らないし。 その時の自分の気持ちに素直になれてればいいんじゃん?って俺は思うけどね。」


どうするのが良かったのかなって、ここ最近はよく考えるようになっていた。けど、葉山さんと話をして胸が少し軽くなった気がした。

_やっぱり葉山さんって大人だよね。