めくるめく恋心

お互いどのくらい無言で海を眺めていたか分からない。千里先輩との無言の空間は苦ではなかった。


「そろそろ行こうか。」

「そうですね。」


また私たちは砂浜に足を付けて歩き始めた。


「欄先輩とうーちゃんっていつからあんな感じなんですか?」

「俺も詳しくは知らないけど、篠宮君が入学して直ぐだったと思うよ? 新入生にカッコイイ子がいるって騒ぎまくってたよ。 最初は直ぐ治まるんじゃないかって周りは言ってたけど、今でもあんな感じだから少し驚いてる。」

「そうなんですね。 欄先輩って凄く積極的で一途だから、見てると応援したくなります。」

「それは分かるかも。 当時付き合ってる男が居たんだけど、別れるくらい欄は篠宮君に本気だよ。」

「え!? そうだったんですか!?」


付き合ってた人と別れちゃうくらいうーちゃんに本気なんだ。

_うーちゃんはその事知ってるのかな?


「でも篠宮君はずっとあんな感じなんだよね。 実は付き合ってる子がいるとか?」


私は首を思いっきり横に振った。


「それは絶対にないです!!」


特定の彼女をつくってるのは見た事ないけど、どの女の子とも揉めてるところを見たりとか話とか聞いた事ないから、女の子を弄んだりもしてない筈。