俯き足元を見つめる千里先輩の横顔が切なそうに見えた。サラサラの髪の毛は風になびき、愁いを帯びた表情は儚く美しかった。
「ちょっと座ろうか。」
「はい。」
近くの岩場に座って海を眺めた。
座っていても私たちの手はつながれたままだった。
「物心ついた頃にはもう傍に秋ちゃんが居たんです。」
「秋ちゃんって、早瀬君の事?」
「あ、はい、そうです。 一緒に居るのが当たり前で、気付いたらお互い意識する様になって付き合う様になりました。 けど色々あってニューヨークに行くことになって、それからは連絡を一切取ってませんでした。 実は日本に戻ってきてから秋ちゃんと会ったんです。」
「え? そうなの? もしかして実は連絡取り合ってるとか?」
私は首を横に振った。
連絡を取るどころか、今の状況じゃまともに目すら合わせてもらえないだろう。体育祭の時もやっぱり秋ちゃんの姿を気付いたら目で追っていた。学食でも目と目が合っても可笑しくない距離に居たのに、一度も目が合う事はなかった。
「会った時にもう関わり合いたくないみたいな事を言われました。 元はと言えば私が悪いのでしょうがないんですけど、正直今でもその時の事を引きずってます。」
「二人の間に何があったのかは分からないけど、彼は元カレだし幼馴染だろ? そんな事を言われたら傷付くのは当たり前だよ。」
つないでいる手が離れたかと思うと、頭を抱き寄せられた。千里先輩の肩に頭を預けたまま、波を見つめた。頭を撫でてくれる手はとても心地よかった。
「ちょっと座ろうか。」
「はい。」
近くの岩場に座って海を眺めた。
座っていても私たちの手はつながれたままだった。
「物心ついた頃にはもう傍に秋ちゃんが居たんです。」
「秋ちゃんって、早瀬君の事?」
「あ、はい、そうです。 一緒に居るのが当たり前で、気付いたらお互い意識する様になって付き合う様になりました。 けど色々あってニューヨークに行くことになって、それからは連絡を一切取ってませんでした。 実は日本に戻ってきてから秋ちゃんと会ったんです。」
「え? そうなの? もしかして実は連絡取り合ってるとか?」
私は首を横に振った。
連絡を取るどころか、今の状況じゃまともに目すら合わせてもらえないだろう。体育祭の時もやっぱり秋ちゃんの姿を気付いたら目で追っていた。学食でも目と目が合っても可笑しくない距離に居たのに、一度も目が合う事はなかった。
「会った時にもう関わり合いたくないみたいな事を言われました。 元はと言えば私が悪いのでしょうがないんですけど、正直今でもその時の事を引きずってます。」
「二人の間に何があったのかは分からないけど、彼は元カレだし幼馴染だろ? そんな事を言われたら傷付くのは当たり前だよ。」
つないでいる手が離れたかと思うと、頭を抱き寄せられた。千里先輩の肩に頭を預けたまま、波を見つめた。頭を撫でてくれる手はとても心地よかった。


