めくるめく恋心

外で中々会えないのに、一緒に海に行くのも難しいんだろうなと思った。でもきーちゃんの従姉妹の私が、春姫ちゃんと友達って事で参加すれば違和感ないもんね。


「……じゃあ私も参加する。」

「本当!? ココちゃんあざっす!!」

「心さん、無理を言ってすみません……。」


_嬉しそうに笑う二人を見てたらもう何も言えないよ。 行くなら私も楽しもう。


「ココちゃん水着買いに行こー!!」

「そうだよね。 買いに行かなきゃ。 でもきーちゃん忙しいんじゃないの?」

「ココちゃんとデート出来るなら時間なんて作るし!!」


_デート……テストあけの千里先輩とのお出かけもデートって事になるのかな?

そんな事を考えてると、前から「ふふっ。」っと可愛らしい笑い声が聞こえてきた。私と目が合うと、春姫ちゃんはあ!っという顔をして慌てた。


「あ、ごめんなさい! 心さんの前だと吉良君ってこんなに可愛くなるんだなと思って。」

「何それ、いつも可愛くないみたいじゃん。」

「いつもは女の子に対して生意気な感じじゃない。」

「そんな事ないし。 な?」

「いや、そうだろ。」


蒼汰君に同意を求めるも、あっさりと否定されてふくれっ面になるきーちゃん。どうやら普段のきーちゃんは生意気男子みたいだ。そのきーちゃんも私からしてみれば可愛いんだろうなって思う。