_バスケ部の人なんだ。 どうりで背が高いわけだ。

篠宮君に頭を撫でられ嬉しそうに笑うココ。篠宮君と一緒にいるココは自然体に見える。


「あの男の子、篠宮って言うの?」

「そー。 篠宮さん。 って、え!? もしかして真里香知り合い!?」

「知らない。 そーじゃなくて、吉良君の苗字って篠宮じゃなかったっけ?と思って。」

「あ! 言われてみればあいつ篠宮じゃん!」


「何で同じ一年生の寺門君が知らなくて、真里香が知ってるわけ?」とは敢えて突っ込まなかった。


「じゃああの人もココの従兄弟って事かな?」

「さぁな。 けどまーその可能性がたけぇんじゃねーの?」

「吉良と篠宮さんの関係の方が気になるんっすけど。」

「同じ名字でこんな学校行事に来てるって事は、兄弟なんじゃないの?」

「そーだとしたら全然似てねー。」


真里香の言う通り本当に兄弟なら似てない兄弟だなって思う。でも吉良君と同じで篠宮君もココの事を大切にしてくれてる感じはする。


「いとこ同士でも結婚できるんだし、付き合ってても可笑しくはないよね。」

「確かにそうだよね。」

「今度ココに聞いてみよー。」


私より秋生の方が気になってる筈なのに、一切こっちの会話に入ってこようとしない。私が首突っ込んだところで今はどうにもならないと思うけど、私の方が歯がゆくて仕方がない。でも秋生の気持ちの整理がつくまで、もう少し待ってあげようと思う。