めくるめく恋心

「私もっ、話したいっ……っ!」

「泣き過ぎー!!」

「だっでぇぇぇぇー。」


泣きながら抱き付いてきたココをギュッと抱きしめた。こういう可愛いところも変わってない。直も嬉しそうな顔をしてココの頭を撫でている。撫でるっていうか、ガシガシし過ぎてココの頭はぐしゃくしゃだ。

ココの笑顔を見て私も思いっきり笑った。


「これ、私たちの連絡先。 絶対連絡してよね!」


ポケットに入れていた連絡先を書いた紙を渡した。いつでも渡せる様にずっとポケットにいれていたから、紙はくしゃくしゃになってしまっていた。


「絶対連絡する。 絶対! ありがとう!!」


紙を見ながらニコニコ笑っているココ。けど何故か不思議そうな顔で見つめられ、首を傾げた。


「恵奈ちゃんもこの学校なの?」


_え? まさか何も聞いてないの?


「え? 吉良君から聞いてないの?」

「きーちゃんから?」

「ココの事は吉良君が教えてくれたんだよ。 今日ココが体育祭に来るのも吉良君から聞いてて、直とココに会おうって話してたの。」

「そうだったんだ……。」