めくるめく恋心

先に席を取ってくれていた愛のところに行き、愛の前に座った。


「あれ? 右京は?」

「飲み物買いに行ってくれてるよ。」

「あの右京が? マジ? ビックリ〜。」


_ビックリ?

愛の言葉に思わず首を傾げた。何がビックリなのか分からない。


「右京はどっちかっていうと、そういうのしないタイプ。 右京は心ちゃんが可愛くてしかたがないんだろうね〜。」

「溺愛だね。」


二人にそう言われて、改めて今までの事を思い返してみた。確かに精神的に支えてもらってただけじゃなくて、いろんな場面で面倒見てもらってるな。それが当たり前になりすぎてて、うーちゃんに負担をかけてしまってるんじゃないかと心配になる。


「ほら、これでいいんだろ?」


うーちゃんは私の隣に座りながら、テーブルの上にアイスティーを置いた。


「ありがとう。 あ、お金……」

「気にすんな。」

「いやぁ〜ん! うーちゃんってばやっさし〜!!」

「それ以上調子乗ったらぶっ殺す。」

「ヤダこわ〜い!!」


ふざけていた恭平はうーちゃんから思いっきり足を蹴られたらしく、痛みに悶えていた。それを見てぎゃははと笑っている愛。