めくるめく恋心

聖園学園の体育祭から数日後、学校帰り一人カフェに来ていた。兎に角落ち着かなくて、さっき頼んだばかりのアイスティーが既に半分減っている。


「ごめん! お待たせ!」

「ううん、全然大丈……って、直ちゃんまで!? 部活は!?」

「サボった。」


_サボったって……大丈夫だったのかな?

一人ソワソワしていると、恵奈ちゃんと直ちゃんがやってきた。二人は私の目の前に座った。二人とこうしてカフェで会うなんて、もうできないと思ってたから嬉しい。けどちょっとだけ恥ずかしい。


「で? お前何があったんだよ。」


アイスコーヒーを片手に直ちゃんは真っ直ぐな言葉を投げかけてきた。ストレートな物言いは昔のままだ。


「何から話せばいいのか……。」


話したいことはたくさんあって、今日伝えたいことも考えてきたつもりだけど、いざ話そうとすると中々言葉が出てこない。


「ココは事故で死んだって聞かされてた。 ココだけじゃなくて、おじさん、おばさん、それにマコ姉も……でもココは生きてる。 何があったの? おじさんたちはどうしてるの?」


未だに一度も家族のお墓参りに行けていない。頭で理解はしていながらも、まだ形になったものを直視するのが怖い。