**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜



風斗は私の救世主だ

たったひとりの私だけの。

私たちは中庭のベンチに腰掛けた



「時雨、大丈夫なのか?」

「分かんない。私が来る時はここ数日ずっと寝たまま。どうしたらいいかわかんないよ」



ずっと弱音は吐かないって決めてきた

だって辛いのは私じゃなくてしぃだから

しぃ自身が誰よりも辛いんだから

私なんかが弱音を吐いちゃいけない


だけど私もそろそろ限界だった

愛しい人がどんどん弱っていく

愛しい人がどんどん死の世界へ向かっていく

それを今痛いほど感じている


細くなったしぃの背中を抱きしめる度に胸が痛くなる

私を抱きしめるしぃの腕が細くて

握る手も細くって

離したくないのに離れていくみたいで嫌なの

どんどんしぃが遠くなる



「しぃがいなくなったら私…っ」


涙を堪えようとして噛む唇が痛い

口の中にじんわりと血の味が広がった

これくらい…なんてことない

唇よりも胸のほうがずっと痛い

心臓が張り裂けるみたいに


しぃがいなくなったら私はどうしたらいい?

またモノクロの世界の中で生きていくの?

晴れきった世界はいつか滅びる

恵の雨が無ければ

みんな生きていくことは出来ないの

だからお願い

どこにも行かないで

釣り合っていた天秤はしぃの方へ傾いていく