「俺は探すよ」
思わず彼を見た
隣に座る風斗は瞬きもせずに
まっすぐ前だけを向いていた
そして"どうして"と聞く前に
風斗はその理由を教えてくれた
「だって、あいつに言いたいこと沢山あるし。山ほどあるし。言ってやんねえと気がすまねえ」
「そっか…」
私は頷くことも首をふることもできなかった
私は、どうしたらいいのだろう
分からない、自分のやるべきことが
「でも、ひなたは探さなくていいよ」
「どうして?」
「時雨に会ってまたそっち行ってもらっちゃ困るからな」
そう言ってふっと笑う風斗の笑顔は
どこか照れてるみたいで
可愛いなんて思った
そう想ってくれてそれを言ってくれる
風斗が好き
だから私はしぃを探さない
探しちゃいけない
それにしぃも"探さないで"って言ってる気がする
どこかでばったり会ったとき
お互い"久しぶりだね"って笑えますように
"元気だった?"って笑えますように
私はただ平和な未来を
高望みはしないから
またいつか
しぃがいて風斗がいて桜ちゃんがいて
そして私がいて
そんな未来をただ願うだけ

