思い切って神社を飛び出して
裏道の方を歩いてみる
街頭はあるものの数は少なくて
薄暗く、少し…怖い
そんな裏道を歩いて少しした時
聞いちゃいけないものが聞こえてきた…
それは、
微かに聞こえてくる誰かのリップ音
歩くとその音は近づいてきて
戻ればいいだけの話なのに
私の足はなぜか前に進んで
その音が最大となった時、
右にある曲がり角を覗く
我ながら…自爆行為だと思った
「んっ…しぐれ…」
そう、彼女は言った
暗闇でもわかる男女のシルエット
身長の高い彼の腰に
右腕を絡めて
左手はその彼の頭にあって
そんな彼は彼女の腰をしっかり抱いてて
唇と唇が…長い間隙間もなく絡まってるようで
見たのは一瞬だったけれど
その光景が目に焼きついた
ああ、そうか…
しぃには…もう好きな人がいたんだね

