「その獣がオリオンだと気づいたアルテミスは
夜を照らすことさえ忘れてしまい、
途方に暮れていたのです。
そんな時、ゼウスは思いついたのです。
夜を照らすときに通る道にオリオンをあげて
星にしようと______」
胸がぎゅっと締め付けられた
涙がこみ上げてきたけれど
それを必死に抑えた。
アルテミスは悪くない。
仕向けたアポロンが悪いんだ。
でも、第三者がそう思ったところで
どんなにアルテミスを慰めたとしても
彼女の沈んだ心は変えられないだろう。
大好きな人を
自分の手で自ら殺してしまったんだもの。
悔やんでも悔やみきれないと思う。
もしわたしが______
私が、時雨を殺してしまったら?
もう、生きることはできない気がする。
風斗や桜ちゃんや
誰がなんと励ましてくれたとしても
耳に入ってこないだろう
「大丈夫?」
ぼーっとしてたせいかな
時雨が不安そうな顔で私を見つめる
「え…?あ、大丈夫だよ」
そしてふと思った
「あのね______」

