心が不安そうに俺を見つめた。
……………避けられてる。
それだけは分かった。
運良く俺と心は席が隣だったから、視線を無視して席に座った。
心「………え、あの、」
心が仲の良かった前の席の子に話しかけた。
「は、話しかけないでッ!!」
その子は心に軽蔑の視線を向けた。
心「………っ、」
心は母さんが結んでくれたツインテールを揺らして、悲しそうに目線を下げた。
………一体、何なんだ。
教室をぐるっと見回すと、クラスの子達の会話が聞こえてきた。
「あ、ほらやっぱり!」
「睨んでるよね、うわ、怖いっ」
「本当だったんだ。ママが言ってたもん、あの双子は”綾崎”と”八神”の子どもだって」
……………”綾崎”と”八神”
その名前だけがやけに鮮明に聞こえた。
それと同時に、そういうことか、とこの雰囲気に納得した。
この辺りで知らない人はいない2つの家。
それは必ずしも良い印象ではない。
…………裏の世界の住人なのだから。
全国No.1を誇る八神。
そして、八神よりは規模が小さいものの、
全国区で名を馳せる綾崎。
………………そして、俺達はその両家の血を引く。

