━━━━━ガチャ……


のんびり喋っていると、寝室のドアが開いて子どもたちが起きてきた。


律「あ、二人とも起きた」



「んー、ママ起きたよー」

目を擦りながら長男が寝室から出てくる。
若干、まだ寝ぼけてるな。


「あー、朝陽がいる!!」



朝陽「……おわっ、」


朝陽を見つけたとたん、抱きついたのは長女。
どうやら目覚めが良かったらしく、既に元気いっぱいだ。



「あー、ほんとだ!!朝陽だ!!」


朝陽「……おっ、」


律「あーあ、二人とも髪の毛ボサボサ」


朝陽に抱きついた二人の髪を律が撫でる。
二人の綺麗な黒髪は律譲り。



朝陽に抱きついた二人が、朝陽の妹を見て、きょとんとした。
まぁ、会ったことないしな。



「「パパ、だぁれー?」」


朝陽の腕の中から二人が同時に俺の方を向く。
………俺には見向きもせず、朝陽に抱きつくから、忘れられてるのかと思ったよ。



「朝陽の妹だよ」



そう答えれば、二人は目をキラキラさせて朝陽の妹を見た。




夕陽「はい。桐谷夕陽です」