翼side




━━━━ピーンポーン……





律「あっ、来た」


我が家のインターホンが鳴ったのは、とある休日。
律が玄関に行くのを見送って、時計を見ると、時刻は午後1時ちょうど。


なんだかんだで時間を守る奴だよなぁ、と懐かしく思った。





リビングのドアが開く音がして振り返る。



朝陽「…久しぶり、でもないか……」



「まぁ、そうだな」




律と一緒に入ってきたのは朝陽。
それと、朝陽の後ろに隠れてる子が1人。



朝陽「ほら、夕陽」



朝陽に促されて、後ろに隠れていた子がおずおずと出てきた。




夕陽「…お久しぶりです」



少し緊張気味にニコッと微笑んだ、朝陽の妹。


確か、朝陽と一回り違うはずだから、今は中学生。
顔は小さい頃から変わらず、朝陽によく似ている。


「あぁ、久しぶり」



律「夕陽ちゃんは久しぶりだねー」



夕陽「そうですねー」


勿論、律も何度か朝陽の妹に会ったことがあるので顔見知りだ。