「夕焼け色は秋のときの”朱”を思い出すなぁ」


翼「……秋さんのとき?」


「そう、桜花はね、歴代総長の話をずっと語り継ぐの。桜花に入ると先輩たちが沢山話してくれる。落ち込んだ時、悲しい時、周りには絶対桜花の歴代総長を思い出す色がある。誇り高き桜花の一員であったことがこれからも心の支えになるはずだってね」



翼「あぁ、だから桜花の総長にはcollarがあるのか……」




翼は納得したように頷く。



「…そういうこと。まぁ、これを考えたのがあの初代だってことは納得できないけど」



桜花の初代総長についてのことは翼にも話してある。

八神家、皆総長じゃねーか。
と翼は驚いていた。


翼「俺も桜花の初代に会いたかったな」



「いや、会わなくていいから!!」



………まぁ、いつかは会うことになりそうだけどなぁ。

























翼「ねぇ、律」



突然、翼が立ち止まって沈む夕日を真っ直ぐ見つめた。




「……ん?」






翼「これからもずっと一緒にいよう」



あたしに向けられた目線は最大級に優しい。



「………うん!!!!」




翼「……大学卒業したら結婚してくれる?」




「うん!!!!………って、ええ!!!!?」



勢いで返事しちゃったけど……

翼の言葉をを頭で繰り返して、意味を理解すると、どんどん顔に熱が集まってくる。