律side
少し寒さが和らいだこの頃。
いつもいたこの場所から、
あたしは飛び立とうとしていた。
「「「「ありがとうございました!!!!」」」」」
綺麗に並んだ仲間たちがあたしを見上げる。
「こちらこそありがとう。桜花15代目を支えてくれた皆に感謝する。最高の仲間だ!!」
倉庫中に響き渡る声。
この景色がもう見えないと思うと、
涙が込み上げてくる。
響「ありがとな。しっかりやれよ」
奏「楽しかったぞー!!ありがとう」
高校を卒業してしばらくたった今日、
あたし、響、奏は桜花を引退した。
明るく、楽しく、暖かいこの場所。
桜花の一員であることが誇りであり、
あたしにとって心の支えだった。