暗闇に咲く花SS





「…………んっ」



突然、廉の腕の中の少女がモゾッと動いた。




廉「……起きたか?」



聞き慣れない廉の優しい声に、
思わず笑いそうになる。

…………冷酷な総長も妹には甘いな。





「…うん、目が覚めた」


大人びた綺麗な声が響く。





「あれ?他の皆は?」


少女はキョロッと視線を巡らせて、
廉の顔を見上げる。




廉「他の仕事」


「ふーん…………、ん?」



ふと、少女が後ろを向いて目が合う。




「…………ッ」


大人びた綺麗な顔立ちをした少女だった。

確かに、どことなく廉に似ている。



でも、何より気になったのは、
その探るようなどこか冷めた瞳。





「…………誰?」



少し怯えるように彼女は俺を見る。

その手はしっかり廉の服を握っていて、
微かに震えていた。



………こんなにも拒否の反応が出るなんて…


どれだけ怖い思いをしたのだろうか………