蒼空side
律「じゃ、昼ごはん貰っていくねー」
「おー、」
いつもの昼下がり。
理事長室に昼飯を取りに来た律が、デカい段ボール箱(中身はパンとおにぎり)を抱えて部屋から出ていった。
━━━━パタンッ……
「……………ふぅ、」
律が出ていった扉をぼんやり見る。
桜花と翠嵐で毎日楽しそうに過ごしている律を見ると、俺まで自然と笑顔になる。
今までのピリピリした雰囲気もなくなって、
穏やかな空気が流れる律の周り。
机の上に置いた写真が視界に入る。
「……………懐かしいな…」
ふと、昔を思い出した……………
…………初めて律に会った時のことを。