7年先も、キミを想って。



*城乃拓斗*


まじ和人ナイスだわ、俺と東城ペアにしてくれて。
うぁー俺最大のチャンスじゃね?でも東城、同い年なのにまだ敬語だし…まぁ、俺と東城は和人を通じての友達みたいなもんだから、敬語でも仕方ないか。

つーか東城、1人にさせて大丈夫かなぁ、人混みの中いっぱい歩かせちゃったからなぁ、やっぱ休憩したほうか良かったか?


「兄ちゃん!買うんだろ?」

「えっ、あぁすいません。綿菓子1つ。」

「はいよ。ちょっと待ってね。」


そういいながらおっちゃんはザラメを中心の所に入れて、周りから出てきた綿を、木の棒でクルクル回しながら綿菓子をつくって俺に渡した。

「はい兄ちゃん、500円ねー」

「はい、ありがとおっちゃん。」


早く戻んねーと、

俺は、綿菓子を片手に東城を探した。


「あ、東城〜…!?東城!!」

「離してください!いや、だ…」


アイツら何してんだよ!


「東城!……お前ら、俺のに何してんだよ!」

「城乃、さん……うぅ…」

「チッ、来たじゃん、友達さん。あぁあ、面倒だから行こうぜ」


はぁ?コイツら何言ってんの?勝手に帰らすかよ!

俺は、持っていた綿菓子を地面に落とした事も気付かず、男たちに殴りかかった。

「っ!……ってぇな…」


俺が殴った口元から血が出てきた。


「城乃さん、やめ、て……」


東城が泣きながら、小さな声でそう言ってきた。だから俺は、もう一発殴ろうとした手を止め、相手をグッと睨みつけた。

「お、おい、行こうぜ」

「おっおう……」