「あたし、わかんなくて。昴が、あたしのこと好きなのかな、とか……不安になって」

あたしはたっくんの前で泣いた。

たっくんはただあたしの頭を優しく撫でてくれた。


温かい。

そう思った。

たっくんは優しいな……

恋心とかじゃなくて、たっくんには愛恵がいるし。

いい人だな、って思った。

「涼香??どうしたの??」

泣いているあたしを見て、愛恵が心配そうに聞いてきた。

「大丈夫、ちょっとたっくんに相談してたんだ」

「本当?あたしも相談乗るよ?」

「ありがとう」


それから、10分くらい経って、昴が戻ってきた。

昴の手には、ジュースの缶が2本あって、愛恵がそれを見て、

「なんで2本持ってんの?」

そう聞いたら、

「自分が2本飲むんだよっ!」

って少しキレながら言った。

あたしのかな、って期待した自分は、バカかな……