「海だぁ!」 目の前に広がる、日光で光る海。 あたしはそれを見て叫んだ。 「あちぃな」 たっくんが目の上に手を乗せ言う。 「今日は焼くぞうっ!」 愛恵は浮き輪を片手に、海まで走っていった。 昴はというと…… 「愛恵ってバカだよね。ねぇ、昴?」 「あぁ……」 返ってきたのは、冷たい返事。 顔は、横を向いている。 あたしの顔、ちゃんと見てよ。 ちゃんと昴の目を見て話したいよ……