「花火しよっ!」

愛恵が花火セットを持ちながら、駆け寄ってきた。

「うんっ!!」

バチバチッ…

色とりどりな花火で、辺りが明るくなる。


花火が全部終わってしまい、

あたしは勇気を出して昴に話しかけた。

「もう終わっちゃったねっ」


そのとき、

帰ってきた返事が、



「お前、ウザい……」――――



気づいてたら走ってた。

目から涙が溢れてて。

足が、もつれて、転んだけど、走った。