んん…あ、あれ??ここ、どこ…?


目を覚ました時、真っ白な天井と白いカーテンが目に入った。


あ、そうだ私、体育のバスケの時間に倒れ
ちゃったんだっけ?いたた… さっきボールが飛んできて頭がまだいたい。



あれ?でも、誰が運んでくれたの…
ふわってした感覚は覚えてるけど…頭が痛すぎて顔見るの忘れてたな…



そういえば、抱き上げられた時すごくいい匂いがした気がする。なんか、甘い香りだった。なんの香水つかってるのかな…?



てか、こんな事考えてる場合じゃない!!今何時!?


私は頭に負担がかからないようにゆっくりと窓辺にある時計を見た。時刻は16時30分を指している



「や、やばいっ!!今日お母さんの誕生日じゃん!!早く帰ってプレゼントとかの支度しなきゃ!!」



急いで教室に戻ってカバンを取りに行き、階段を降りている時、やはり急に動いたせいか頭がまたくらくらズキズキしてきた。




や、やばい…頭痛い…



でも、早く帰らなきゃ…



一歩ずつゆっくりと階段を降りていく私に誰かが話かけてきた。



「おい、お前大丈夫か?顔色悪いけど。」




え、誰だろ…あ、同じクラスの藤谷くんか…イケメンって騒がれてる人だ。初めて話しかけられたな…




「え、あ、はい。大丈夫です。心配してくれてありがとうございます。」



「ぶはっ」



え、笑われた?何かおかしかったかな…??


「お前同じクラスだし、学年も同じ癖に敬語かよ(笑)敬語やめろよ。普通に話そうぜ。」



あ、そうゆう事か。確かに変だよね。



「うん。そうだね。改めてありがとう、藤谷くん。」



私がそう言うと藤谷くんは可愛い笑顔で、どういたしまして。と言って私の前を通り過ぎた。