…卒業して2年。地元で偶然お会いしてから1年半の月日が流れていた。

1年半前の私はまだまだ貴女の事が好きだった。

結婚するのも知っていたのに往生際が悪かったんだ。

でも今の私は?もう貴女は結婚もして苗字も変わっている。

もしまた貴女にお会いしたら、私は感情に押しつぶされて壊れてしまうのではないか。

凄く不安だった。不安で不安でたまらない。

「せんぱーい!お待たせしましたー!」

私を見つけたえみが走ってこっちに向かって来る。

「全然!待ってないよ!」

えみの笑顔に癒される。

…今は会える嬉しさだけを噛み締めよう。