いい加減、好きって言わせろ

電車の窓から遊園地が見えると、


「楽しそー」

星真くんは目をキラキラさせて「どこから乗る?」と身を乗り出した

好きなものを目の前にするとこんなにも人って変わるんだなー

さっきのバーカなんて言ってた星真くんはどこへ行ったのやら

「キャーキャー」

どこからともなく、きこえてくる悲鳴を私もあげることになるということを想像して身を縮めた


「まずはジェットコースター乗ろうぜ」

「え゛っ」

絶叫系無理なこと伝える暇もなく手を引っ張られて走り出した

「それでは、いってらっしゃ~い」

係員の説明も耳に届かず早くも吐き気がする

ほんとに無理なんだってば!!!





声が枯れるほど泣き叫んだ私をもとに、星真くんは笑顔で「気持ちー↑」と笑顔


降りたら、もうクラクラ

「琉奈、大丈夫か?

もしかして、ジェットコースター無理……だったとか?」

「ゴ…メン…」

息が荒くなっているうえに、声が枯れているためうまくしゃべれない

バカにされる……っ

「俺、自分の事しか考えてなくてごめん

飲み物買ってくるからそこのベンチで休んでて」

あ……れ?

バカにしなかった

やめてよ、バカにしてよ

優しくされたら、調子…狂うじゃん