「ゴメン、振り回しちゃって
これ以上は、悪いからもうここで大丈夫」


「振り回されたんだから、最後まで送らせろ

しかももう夜遅いし、家の前まで送るし」

「いい、の?」

正直、ここから歩いていや、走っても10分はかかる

「ほら、行くぞ」

ドックンードックンードックン

胸が痛い

「ケホッ、ケホッ」

咳をしてみたけど治らない

「ハァーハァー」

深呼吸してみたけど治らない

座り込んでみたけど治らない

「おい、大丈夫か!?

やっぱ具合悪かったのか!?」

そう言って、座り込んだ私の背中をなでてくれた

「違うの、ありがとう

星真くんて優しいんだね」

「ほんとに大丈夫か?」

「ほんとに心配性なんだね」

二人で笑いあった

「バス停から遠いじゃねえか

ひとりで帰らせないで良かった」