「私もよくわからないんですが…。今朝目が覚めたら自分のベッドにいました。」
「そう、彰夫が酔い潰れた好美さんを運んで行ったのね。無事に帰ったのならいいのよ。それで、彰夫は?まだ事務所に来てないんだけど…。」
「それが…。」
好美がなかなか言い出さない。信子も心配になってきた。
「なんかあったの?」
「朝リビングに出たら、ずぶぬれの彰夫さんが、倒れていて…。私のポシェットを抱えてうんうん唸っていたんです。」
「えっ?」
「慌てて着替えさせたら、あちこち痣だらけで…。」
「大丈夫なの?」
「はい、今は落ち着いてベッドで寝ています。でも…、濡れたまま一晩過ごしたから、熱が出たみたいで…。」
「それで、病院は行ったの?」
「いえ…。彰夫さんが一日休めば大丈夫だからって言うので。」
「そう…。まあ本人がそう言うなら大丈夫でしょう。好美さん、事情はわかったから、悪いけど今日は彰夫の面倒を頼むわ。」
「はい。しっかり、看病しますから…。」
「それじゃね。」
「あの…。」
「なに?」
「ゆうべは本当に失礼しました。お義兄さんにもよろしくお伝えください。」
「かっちゃんのことは気にしなくていいから。今朝はあいつも、二日酔いで出て来やしないわ。」
静かに受話器を置いたものの、彰夫といい、克彦といい、だらしない男達への不満で、信子の心拍数が徐々に上がってきた。
「彰夫君に何かあったのか?」
最悪の間で克彦が登場して来た。ようやく起きだしてきた彼の顔を見て、信子の怒りがついに爆発した。
「子供も満足に作れないような男が、偉そうに重役出勤してくるんじゃないわよ!」
「え?今そんな話を…、ごめんなさい。」
いつもながら、意味もよく考えずに、取り合えず謝る克彦。そんな彼にさらに腹を立てた信子は、席を蹴って奥の部屋に入ってしまった。仕方なく残された克彦が、入れ代わり社長席に座る。
「美穂ちゃん。熱いコーヒーくれる。」
昨夜は久々の泥酔だった。なんでそんなに飲んだのか、鈍痛の頭をさすりながら昨夜のことを必死に思い出そうとした。うる覚えなのだが、家で飲んだ記憶と、キャバクラで飲んだ記憶がある。やがて克彦の席にコーヒーが運ばれてきた。
「ああ、美穂ちゃん。ありがとう。」
礼を言っても美穂は克彦の前から離れない。美穂は疑うかのように、じっと克彦を見つめていた。
「どうしたの?」
「そう、彰夫が酔い潰れた好美さんを運んで行ったのね。無事に帰ったのならいいのよ。それで、彰夫は?まだ事務所に来てないんだけど…。」
「それが…。」
好美がなかなか言い出さない。信子も心配になってきた。
「なんかあったの?」
「朝リビングに出たら、ずぶぬれの彰夫さんが、倒れていて…。私のポシェットを抱えてうんうん唸っていたんです。」
「えっ?」
「慌てて着替えさせたら、あちこち痣だらけで…。」
「大丈夫なの?」
「はい、今は落ち着いてベッドで寝ています。でも…、濡れたまま一晩過ごしたから、熱が出たみたいで…。」
「それで、病院は行ったの?」
「いえ…。彰夫さんが一日休めば大丈夫だからって言うので。」
「そう…。まあ本人がそう言うなら大丈夫でしょう。好美さん、事情はわかったから、悪いけど今日は彰夫の面倒を頼むわ。」
「はい。しっかり、看病しますから…。」
「それじゃね。」
「あの…。」
「なに?」
「ゆうべは本当に失礼しました。お義兄さんにもよろしくお伝えください。」
「かっちゃんのことは気にしなくていいから。今朝はあいつも、二日酔いで出て来やしないわ。」
静かに受話器を置いたものの、彰夫といい、克彦といい、だらしない男達への不満で、信子の心拍数が徐々に上がってきた。
「彰夫君に何かあったのか?」
最悪の間で克彦が登場して来た。ようやく起きだしてきた彼の顔を見て、信子の怒りがついに爆発した。
「子供も満足に作れないような男が、偉そうに重役出勤してくるんじゃないわよ!」
「え?今そんな話を…、ごめんなさい。」
いつもながら、意味もよく考えずに、取り合えず謝る克彦。そんな彼にさらに腹を立てた信子は、席を蹴って奥の部屋に入ってしまった。仕方なく残された克彦が、入れ代わり社長席に座る。
「美穂ちゃん。熱いコーヒーくれる。」
昨夜は久々の泥酔だった。なんでそんなに飲んだのか、鈍痛の頭をさすりながら昨夜のことを必死に思い出そうとした。うる覚えなのだが、家で飲んだ記憶と、キャバクラで飲んだ記憶がある。やがて克彦の席にコーヒーが運ばれてきた。
「ああ、美穂ちゃん。ありがとう。」
礼を言っても美穂は克彦の前から離れない。美穂は疑うかのように、じっと克彦を見つめていた。
「どうしたの?」



