同じ時に生まれていたのなら(仮)

ビクッとして大基くんの指が離れた。

「…見た?」

「な、なんのことですか?」

焦ったように大基くんがたじろいだ。

「これ!」

前髪を上げて指さした。

「…ホクロ?」

わ、最悪。見られてたんだ。

「わたし、これあるから普段前髪上げない主義なんだ」

「ホクロがどうかしたんですか」

?マーク一杯の顔でホクロを見つめる大基くん。

「いや、だってキモくない?!」

私のコンプレックスでもあるこのホクロ。

2つ並んで目みたいですごく嫌。

「恥ずかしいじゃん、目みたいでキモいし!友達にも見せたことなかったのに!最悪だ~~~!!」

プッって吹き出した音がして見上げると大基くんが笑ってた。