同じ時に生まれていたのなら(仮)

「ありがと」

なんとなくおでこの血をふいて大基くんを見上げる。

「あの、絆創膏とかあればよかったんですけど」

「あ、私持ってるから大丈夫」

スクールバッグの中のポーチから絆創膏をとって見せる。

台紙を剥がして………あ、前髪持ちながら貼れるかな。

馬鹿だ私。前髪あること忘れてた。

苦戦してつけてみたはいいものの

案の定前髪に絆創膏をつけてしまう結果に。

……

沈黙。

チラッと大基くんを見ると見ていないふりをされた。

「…ごめん、貼ってもらっていい?」