大基くんと話してから数日。

…会えない。

何故?!

あの日からすれ違うこともなく大基くんは公園から消えた。

…避けられてる?私、何かしたかな。

思い返すけど全然分からない。

タオル借りたまんまじゃんか…

モヤモヤしながら机に突っ伏した。

「梨花!部活行こー♪」

話しかけてきたのは友達の寺田 唯(てらだ ゆい)高校で出来た初めての友達。

ふわふわの茶色がかった髪が特徴のすこし天然の女の子。

「あれ、帰りのHRもう終わったの?」

ボーッとしてたせいでなにも聞いてなかった。

「とっくに終わったよ~梨花最近ボーッとしすぎじゃない?」

呆れた顔で私を小突く唯。

「ごめんごめん」

えへ、と舌を出してごまかす。

「もう、早く行こ~!」

唯に急かされて急いでカバンに荷物を詰める。