見えない。

状況がよく掴めないまま、

迎えたお昼休み。

私たちは、いつも空いた教室で昼食を済ます。


「今朝のアレなんだったと思う?」
私はみんなに聞いてみた。

「いじめ?」
ひかりからまさかそんな言葉でるとは思ってもいなかった。



「い、いやいや〜。そんなのあるはずねーだろ。うちのクラス仲いいんだし。」
諒太はその可能性を否定した。


「いや、実は結構身近な所にいじめってあるもんだよ。」

深刻そうな顔をして語るひかりはどこかおかしくて、

つい笑っちゃった。

ひかりは、キョトンとして
「笑い事じゃないのーー!」
って顔を赤くして怒る。

「ごめんて。あ。もしかして……。」

そう言うと、2人はこちらを見つめた。
「こ・く・は・くだったりしてー!」

その場が一気に凍りついた。








その空気に耐えられなくなって
「え、それはないの。」

「ないない」
諒太が食べながら言った。


じゃあなんだろ。