見えない。

ジリリリリリ……。


何時だろう。まだ寝ていたい。


暖かい日差しを浴びて、まだ寝ている。



二度寝防止用に買った、ベルが付いた目覚ましもお手上げのようだ。


買った金が無駄になる。
そんな理由で、目覚ましを止め


仕方なく、ゆっくり起きた。


時刻は7:00



余裕を持って行こう。


弁当作って、朝食作って

済ませて。

家の扉を開いた。


そこには、茶色がかった髪に、凛々しい瞳、焼けた腕を制服のポッケに突っ込んで立っている少年がいた。

「よお、麻悠」

「ん、来てたんだ、諒太。」

「んー10分前には来てたかもな。」

「家出るの早いね、さすが。」

なんて、どーでもいい会話するのが楽しい。


片平麻悠、15歳は地元の高校に通う高校一年生。前は吹奏楽部だった。この高校にも吹奏楽部に入るために来た。

今、隣にいるのは樋口諒太。同じく15歳。で、高校も一緒クラスも一緒。中学ん時も3年間一緒だった。前はサッカー部。今回もサッカー部に入るらしい。

「かっちゃーん、助けてぇぇぇー」
そう言いながらこちらに向かって走ってくる。

難波ひかり。高校に入ってできた友達。
背は小さく、長くのびた黒髪は、さらさらでツヤツヤ。誰もが羨む。そう、ひかりはモテる。

「なに?」

「電車でナンパされた。」

「痴漢かと思ったじゃん。」

「痴漢ではないよ!!」
ひかりはムスッとして言い返した。

「そかそか、よかった。」


これが私の「いつも」。