休憩中、



陽菜が教室に来たから
てっきり俺に用があるのかと思った




そう思って陽菜に近づき




『ん?』



って話しかけたら


陽菜はいつもどうり笑って
でも少し照れたみたいな顔で




『あ、ごめん!
今日は翔じゃないんだ』




って言うんだ。





びっくりした。


だって俺、あんな陽菜の顔、見たこと
なかったから。



今まで一度も。







そのあと陽菜に気づいた唯が来た。




『あ、唯くん!!』

『なに?』

『ちょっと顔見に来た!』

『ふふっ。
じゃあちょっと あっちで話そ』




2人の間には俺が入れない空気みたいな
ものがあって、俺は陽菜と唯が
教室に出て行くまで一言も話せなかった








なに…今の…?


あいつの事で俺が関係ないことなんて
あったっけ??



まあ、陽菜の初めての恋だから
応援してやらなきゃいけないんだけど



なんかできないっていうか。

陽菜を取られたくないっていうか。




こんな感情って親友の仲でも
生まれてくるんだろうか。