君が笑うとき

「お前さ、まじで俺とお前が付き合ってるとでも思った?」


「えっ?」


「邪魔だから。そこどいて」


「はっ?…なんで!?幸介!ちょっとぉ!」


動揺して追いかけてくる女から俺は走って教室から逃げた。


あわてて俺のあとを翔太が追う。


「速~!幸介ぇ~待って!いやぁ~!あの女追いかけてくるよぉっ!!」


翔太はギャーギャー言いながら俺を追いかけてくる。



かなりの変人だ…



そんなこと思いながら俺たちは必死で走った。


…こんなに走ったのは久し振りだろう。


学校の校庭まで走ると、俺たちは面白いほど息が上がっていた。


そしてその場にしゃがみこむ。


…俺たちの青春ってこんなのなのかな


女を振り、その怒り狂った女が追いかけてくるのを逃げながら学校の廊下を駆け抜ける…。


そんなモンだよな…